「議事録、結局だれが書くの?」。会議が終わったあと、この空気になる会社は多いのではないでしょうか。
そこで気になるのが、服に付けておくだけで録音して、AIが文字起こしと要約までしてくれるPLAUD NotePin S(プラウド ノートピン エス)です。議事録を書く時間が減れば、その分をお客さんの仕事に回せますよね。ただ、会社の会議や商談で使うなら、使い始める前に決めておきたいことが3つあります。この3つが決まれば、「買う・買わない」と「使うならどこまで」を落ち着いて判断できますよ。
※この記事は2026年10月時点の情報です。価格・仕様・料金プランは変わることがあります。
※お詫び:この記事は2026年4月の初出時、「徹底検証」「実際の使用感」という見出しで、使ったかのように書いていました。実機は持っていません。2026年10月31日に、メーカー公式ページだけをもとに書き直し、購入用の広告リンクを外しました。この記事に広告リンク(アフィリエイトリンク)はありません。

そもそも何ができるの?|公式ページの要点
NotePin Sは、身につけるタイプのAIボイスレコーダーです。ボタンを長押しすると録音が始まり、短く押すとその瞬間に「ハイライト(目印)」が付きます。録った音声は、Plaudのアプリで文字起こしと要約にかけられます。
公式の製品ページに載っている主な数字は、次のとおりです。
| 項目 | 公式の記載 |
|---|---|
| 大きさ・重さ | 51×21×11mm・17.4g |
| 連続録音 | 最大20時間(待機は最大40日) |
| 録れる距離 | 最大3mまで(マイク2つ) |
| 保存容量 | 64GB |
| 付け方 | クリップ・マグネットピン・ネックストラップ・リストバンドの4種類が付属 |
| 電話の録音 | 非対応(電話は同社の別モデルPlaud Note/Note Proの担当) |
| 価格 | 28,600円(税込・公式ストア) |
オンライン会議は、パソコン用の無料アプリ「Plaud Desktop」で録れると書かれています。会議に録音用のボットを参加させなくていい、という説明です。
17.4g(マグネットピンなし)は、500円玉2枚半くらい。公式は「一日中装着しても疲れを感じさせません」と書いています。
1つ目|「録っていいですか」を言う決まりにする
いちばん先に決めたいのは、機械の性能ではなく声のかけ方です。
公式ページのよくある質問では、録音する前に参加者へ一言伝えるのが「マナー」とされています。一方、同じページの注意書きには「録音する旨を伝え、同意を得てください」「お住まいの地域の法律を遵守してください」とはっきり書かれています。法令で必要な場合は、すべての参加者から同意を得るよう求める一文もあります。
声かけの例も載っています。要点は「漏れなく記録するために使いたい」「あとで議事録を共有する」の2つです。録る理由と、相手にも得があることをセットで言う形ですね。
まずは、こんな決まりから始めるのがおすすめです。
- 社内会議は、冒頭で「今日も録ります」と一言。嫌な人がいれば止める
- お客さんとの商談は、毎回「AIで記録してもいいですか」と聞く。断られたら録らない
- 録ったら、要約をお客さんにも送る
正直、ここを決めずに配ると、あとで気まずくなるのは社長です。だから最初に決めておきたいんですよね。
2つ目|月に何分録るかでプランを決める
次はお金の話です。本体を買うと、毎月300分の文字起こしが無料で付いてきます(Starterプラン)。
300分は、1時間の会議なら月5回分。週1回の定例会議だけなら、無料の範囲でほぼ収まる計算です。
足りないときの有料プランは、公式ストアでこうなっています。
- Proプラン:月1,200分(20時間)。年額16,800円=月あたり1,400円
- Unlimitedプラン:分数の上限なし(1日24時間まで)。年額40,000円=月あたり約3,333円
- 使い切りの追加パック:600分で2,000円など
たとえば、週3回・1時間ずつの会議を録ると、月に約13時間=約780分。無料の300分では足りず、Proプランの範囲です。Proの月1,400円は、ランチ1回分くらい。議事録に毎回30分かけているなら、時給で考えると元は取りやすい金額じゃないかな。
迷ったら、まず無料の300分で1か月使って、足りなかったら上げるで大丈夫です。公式も、あとからのアップグレードができると案内しています。
3つ目|データをどこまで預けるか決める
ここ、いちばん不安になるところですよね。会議の中身がまるごとクラウドに行くわけですから。
公式のプライバシーとデータ安全性のページには、次のように書かれています。
- 録音や文字起こしはAIの学習には使わない(製品ページでは「同意しない限り使わない」という書き方)
- 日本のユーザーのデータはAWSの東京リージョン(アマゾンのクラウドの東京の拠点)に保存
- 通信中も保存中も暗号化
- 録音はアプリから削除でき、ゴミ箱からも消すと完全に削除される
一方で、気をつけたい点もあります。製品ページの料金表には、「AIモデル(LLM)」としてGPT-5.5やClaude Sonnet 4.6などほかの会社のAIの名前が並んでいます。そしてプライバシーのページは、海外への送信を「サービス提供に必要な範囲を除き」任意には行わない、と書いています。どこまでが「必要な範囲」なのか、気になる会社は契約前に問い合わせてみてください。
もう1つ。製品ページには「会話を重ねるたびにあなたの働き方を学習」という言葉も出てきます。対象には連携したツールも含まれると書かれています。この「学習」が上のAIの学習とどう違うのかは、公式ページでははっきりしません。ここもあわせて問い合わせておくと安心です。
私が会社で使うなら、こう決めます。
- 最初はSlackやNotionなどとの連携をつながない。慣れてから1つずつ
- 健康のこと・お金の事情・マイナンバーなど、重い話をする面談では録らない
- いらなくなった録音は、月に1回まとめて消す
お客さんや社員の個人情報が録音に入るなら、個人情報保護委員会の注意喚起(2023年6月2日)にも目を通しておくと安心です。生成AI全般向けの注意喚起で、会社が個人情報を入れるときは、決めた使い道の範囲に収まっているか、サービス側がそのデータを学習に使わないかを十分に確かめるよう求めています。会社の状況で答えが変わるので、迷ったら弁護士などの専門家に相談してください。
スマホの録音で足りる人もいます
ここまで読んで「スマホで録ればいいのでは?」と思った人、その感覚は大事です。
公式のよくある質問は、スマホと比べた利点を4つ挙げています。そのうち本体の利点は「20時間の電池」「離れた声も録れる」「ボタン1つで録れる」の3つです。逆に言えば、会議室で机にスマホを置ける人なら、今のスマホとAIで足りることも多いはずです。
NotePin Sが向いているのは、たとえばこんな人です。
- 現場や客先を歩きながら話すことが多い
- スマホを取り出すと話が途切れる場面が多い
- 電話はほとんど録らない(電話を録るならNote/Note Pro)
まとめ|買う前に、まず3つを紙に書く
- 録る前に「録っていいですか」と聞く決まりをつくる(公式も、伝えて同意を得るよう案内)
- 月に何分録るか見積もる。無料は月300分、足りなければProの月1,200分
- 学習には使わない・保存は東京。ただし料金表には外部のAIの名前も並ぶ。連携は最初はつながない
- 机にスマホを置ける会議だけなら、買わなくてもいい
今日やることは1つだけ。来週の会議の予定を見て、「録るなら月に何分か」を数えてみてください。


