「AIに話しかけるだけで、アプリが作れるらしい」
そんな話を聞いて、半信半疑になった人は多いと思います。この記事はもともと2025年8月に、その「Vibe Coding(ヴァイブ・コーディング)」という新しい言葉を紹介したものです。
※この記事は2026年9月時点の情報です。AIモデルの世代交代はとても速いので、最新の状況は開発元の公式ページで確認してください。
※2026年9月追記:この記事は2025年8月の初出時、実際には試していない作り話の節と、出典のない発言の引用を載せていました。どちらも事実ではありません。全面的に書き直し、確認できる公式情報だけを残しました。なお内容は Anthropic の公開ドキュメントをまとめたもので、編集部でアプリを作って確かめたわけではありません。
そもそも「Vibe Coding」って何?
ざっくり言うと、「こんな感じのものが作りたい」と普通の言葉でAIに話しかけて、AIにコードを書かせる進め方のことです。仕様書を書いてから一行ずつ組み立てる従来のやり方とは、順番が逆になります。
ここで大事なのは、「誰でもプログラマーになれる」という話ではない、ということ。出てきたコードが正しいかどうかを判断するのは、結局あなたです。そこは変わりません。
初出時の「最強の相棒」は、記事が出た時点でもう引退していた
ここが、この記事をいちばん直さないといけなかったところです。
初出の本文は、Vibe Codingの相棒として「Claude 3 Sonnet」が現在最強だと書いていました。ところが調べ直すと、Anthropicの公式ドキュメントには、claude-3-sonnet-20240229 の提供終了日が2025年7月21日と記載されています(推奨の移行先は claude-sonnet-4-6)。
この記事が公開されたのは2025年8月11日。つまり「最強の相棒」として紹介した時点で、そのモデルは3週間前に引退していたわけです。正直、これは言い訳のしようがないわ。
出典:Anthropic公式「Model deprecations」
2026年9月時点で、公式の「Models overview」が“現行ラインナップ”として比較表に並べているのは、Claude Fable 5.1/Claude Opus 5/Claude Sonnet 5/Claude Haiku 4.5 の4つです(Anthropic公式「Models overview」)。なお、これは「今まだ使えるモデルがこの4つだけ」という意味ではありません。同じ公式ドキュメントの状態一覧には、ほかにも稼働中のモデルが並んでいます。それでも、1年あまりで名前も世代もすっかり入れ替わったことは変わりません。
ここから持ち帰れる教訓のほうが、たぶん役に立つ
「どのモデルが最強か」は、こうして1年で意味を失います。だから中小企業でAIを仕事に使いたい人にとって、追いかける価値があるのはモデル名ではありません。
結論から言うと、今日から役に立つのは「AIに普通の言葉で頼む」という頼み方のほうです。これはモデルが変わっても、そのまま使えます。
たとえば、こんな順番です。
- いきなり完成品を頼まず、まず「やりたいことを整理して」と頼む
- 出てきた案のうち、いちばん小さい一歩だけをやらせる
- できたものを自分で動かして、違っていたら「ここがこう違う」と具体的に伝える
「爆速で作れる」という話より地味ですが、この3つはモデルが何世代変わっても生き残るはずです。
正直なところ、向き不向きはあります
向いているとき:社内だけで使う小さな道具(集計の下書き、定型メールの雛形、データの並べ替え)。間違っていても自分で気づけて、すぐ直せる範囲のもの。
やめておいたほうがいいとき:お客様の個人情報を扱うもの、お金の計算が合っていないと困るもの、動かなかったら業務が止まるもの。ここは、出てきたコードを読める人がいないと危ないです。
それと、AIが書いたコードをそのまま信じると、思わぬ不具合が残ります。ここ、ちょっと不安になりますよね。でも裏を返せば、「自分で確かめられる範囲のことだけ頼む」と決めておけば、その不安はほぼ消えます。
今日やらなくていいこと
新しいモデルに乗り換える必要は、今日はありません。名前を覚え直す必要もないです。
やるとしたら、いま手元にある「毎週やっている面倒な作業」を1つだけ思い浮かべて、それをAIに普通の言葉で説明してみる。それだけで十分なんだよ。
この記事のように、1年前の「最強」はもう残っていません。残るのは頼み方のほうです。
今日はここまで。焦らずいきましょう。


