「社内マニュアルをNotebookLMに読ませたのに、『その情報はソースに含まれていません』って返ってくる…」。ここで手が止まる人は多いはずです。
先に結論です。Googleの公式ヘルプは、答えられない理由を3つ挙げています。直す場所は理由ごとに違って、質問を直すべきときもあれば、資料を直すべきときもあります。この記事では、公式ヘルプに書いてあることと、この記事の目安(小さな会社向けの工夫)を分けて書きます。
※この記事は2026年10月時点の情報です。仕様や上限は変わることがあります。

公式ヘルプが挙げる「答えられない」3つの理由
Googleの公式ヘルプ「よくある質問」には、質問に答えられない理由として次の3つが書かれています。
- 安全フラグ:資料に暴力・性的な内容などデリケートな表現があると、フラグが立って答えないことがあります。ヘルプは「たとえそれが歴史的な文脈であっても」と書いています
- 不明確なフレーズ:資料がたくさん入っているとき、NotebookLMは質問をもとに関係の深い部分を探して答えます。ヘルプのヒントは「質問をより正確でわかりやすいものにしてください」です
- ソースにない情報:答えが入れた資料の中に無ければ、答えられません
直す場所をまとめると、こうなります。公式に直し方が書かれているのは2つ目だけで、1つ目と3つ目は本記事の目安です。
- 安全フラグ → 資料の中身を確かめる(目安)
- 不明確なフレーズ → 質問を具体的にする(これが公式の直し方です)
- ソースにない情報 → 資料を足す(目安)
つまり「質問の工夫はムダ」ではありません。2つ目の理由に当たっているなら、まず質問を直すのが公式の答えです。たとえば「有給は?」ではなく「有給休暇は何日前までに申請すればいいですか」と聞き直す。これだけで通ることがあります。
公式ヘルプに書いてある「上限」
同じヘルプには、使い方の設計に関わる数字も載っています。
- ノートブックは100件まで。1ノートブックに入れられる資料は50件まで、1つの資料は50万語まで
- パソコンからのアップロードは200MBまで。ページ数の上限はなし
- チャットの質問は1日50件まで、音声の生成は1日3件まで
- コピープロテクトのかかったPDFは取り込めない
ヘルプには、この上限はアップグレードで引き上げられるとも書かれています。また、仕事用のGoogle Workspaceなどからは、上限の引き上げやデータ保護つきで使えると案内されています。社員みんなで使うつもりなら、自分のアカウントの上限を先に確かめておくと安心です。
症状から逆引きする直し方(ここからは本記事の目安)
ここから先は公式ヘルプではなく、この記事の目安です。症状ごとに「まずどこを疑うか」を並べました。
| 症状 | 疑うところ | 試すこと(目安) |
|---|---|---|
| 「資料に無い」という趣旨の返事が来る | ソースにない情報 | 口頭だけのルールを1ページに書き起こして入れる |
| 資料に書いてあるのに拾わない | 不明確なフレーズ | まず質問を具体的に聞き直す。それでも駄目なら、ノートブックを目的別に分けてみる |
| 特定の資料だけ答えが薄い | 資料の形式 | スキャンしただけのPDFなら、文字として読める形にして入れ直す |
| そもそも取り込めない | コピープロテクト/上限超え | 元のデータ(Googleドキュメントなど)から入れる |
| 古い規程を混ぜて答える | 旧版が残っている | 改訂前のファイルを資料から外す |
2行目は順番が大事です。公式の直し方は質問のほうなので、まず質問、次に資料。いきなりノートブックを作り直すより手間がかかりません。
5行目は見落としやすいところです。「念のため旧版も入れておこう」は、AIから見ると食い違う答えを2つ渡された状態です。引用元を見れば、どちらの版から答えたかは確かめられます。
小さな会社なら、最初の5件から始める(本記事の目安)
従業員数名の会社やひとり社長が「社内の問い合わせ窓口」を作るなら、全部をいきなり入れないほうが扱いやすいです。聞かれることが多い順に、5件から始めます。
- 就業ルール・休暇の申請方法
- 経費精算のルールと締め日
- 取引先ごとの請求・納品のやり方
- 自社の商品・サービスの説明資料
- 過去によく聞かれた質問と答え
5番目は、質問を直す話ともつながります。マニュアルは書いた人の言葉ですが、質問は聞く人の言葉で来ます。「有給って何日前まで?」のような、実際に来た質問をそのまま資料に入れておく。こうすると、聞く人の言い方と資料の言い方の差が小さくなります。
1日50件の上限も、この規模なら困る場面は多くないはずです。ただ、1つのアカウントを社員みんなで使い回すと、全員の質問がこの50件に合わさるので、そこだけ気をつけてください。
「引用が出ない」のは故障ではないことも
答えに引用が付かないことがあります。公式ヘルプによると、資料が短すぎる場合は、文章の一部ではなく資料全体が参照されるそうです。ごく短いメモで引用が出ないのは、仕様どおりの動きです。
社内で使うなら、「引用のない答えは、人が確かめてから使う」と最初に決めておくと安全です。引用は、答えが資料のどこから来たかを確かめる手がかりになります。
調べるときの注意:ヘルプの表記が「Gemini Notebook」になっている
公式ヘルプを開くと、本文の表記が「Gemini Notebook」になっています。NotebookLMのヘルプのURLを開くと support.google.com/gemininotebook/ に移り、本文も「Gemini Notebook」で書かれています(ページの題名は「NotebookLM ヘルプ」のままです)。
なので、上限や対応形式のような変わりやすい数字を調べるときは、「Gemini Notebook」でも探してみてください。解説記事の数字は古いことがあるので、最後は公式ヘルプで確かめるのがおすすめです。
まとめ:先にどの理由かを見分ける
NotebookLMが社内マニュアルの質問に答えないとき、公式ヘルプが挙げる理由は「安全フラグ」「不明確なフレーズ」「ソースにない情報」の3つです。不明確なフレーズなら質問を具体的に、それ以外なら資料を見直す。どこを直すかは、どの理由に当たっているかで決まります。
最後に逆の話もしておきます。社内の問い合わせが1日数件で、答えるのも自分ひとりなら、無理に入れなくて大丈夫です。効くのは「同じ質問を、月に何度も別の人から受けている」ときです。まずは1週間、どんな質問が何回来たかをメモするところから始めてみてください。


