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見積やお知らせ文の下書きをAIに任せるなら「去年の1通」を見本に 公式ガイドの頼み方と、自分で直す3か所

AI×仕事術

年末年始のお休みのお知らせ、毎年一から書き直していませんか。この時期、パソコンの前で手が止まる社長さんは多いと思います。

見積の送り状も、値上げのお願いも同じです。中身はほぼ去年と一緒。なのに、書き出しでつい時間がかかる。

結論から言うと、AIに任せるのは「毎年ほぼ同じ文」の下書きから。頼むときは去年の1通を見本として渡すだけでOK。そして金額・日付・宛名の3か所は必ず自分で直す。送る前の最終確認は、自分の目で。これだけ守れば大丈夫です。

※この記事は2026年9月時点の情報です。サービスの名前や画面は変わることがあります。

お知らせ文や見積の送り状をAIに下書きさせる4つの手順(去年の1通を探す・今年変わる所だけ書く・見本を付けて頼む・金額と日付と宛名は自分で直す)を並べた図

何から任せる? 答えは「毎年ほぼ同じ文」です

まず、ほかの会社がAIを何に使っているか。総務省の令和8年版 情報通信白書に、企業への調査の結果が載っています。

日本の企業で使われている仕事の1位は「議事録・メール作成補助」で、約7割。しかも「効果を実感している」と答えた割合も、この仕事が約7割でいちばん高かった。

要するに、議事録やメールの下書きは、使っている会社がいちばん多く、効果を感じている声もいちばん多い入り口なんです。新しいことをAIにやらせる必要はありません。

私も、見積やお知らせ文の下書きは生成AIに任せています。仕事で生成AIを使って3年半。書くのに使っていた時間が、だいぶ空きました。

任せやすいのは「型がある書きもの」

小さな会社なら、たとえばこんなものです。

  • 年末年始・お盆のお休みのお知らせ
  • 見積書を送るときのメール(送り状)
  • 値上げや価格改定のお願い(適用日や支払いの条件は、契約書と見比べる)
  • 工事や点検の日程のご案内

どれも「去年も出した」文ですよね。型が決まっている文ほど、見本をそのまま渡しやすいんです。

逆に、まだ任せないほうがいい文

お詫びやトラブルの報告は、あとに回してください。言葉ひとつで相手の受け取り方が変わるからです。契約の条件を書く文や、法律が関わる文も同じ。こちらは下書きのあとに専門家に見てもらう前提で考えたほうが安心です。

頼み方のコツは、去年の1通を「見本」で渡すこと

ここがいちばん大事なところです。

Claude(Anthropic社の生成AI)の公式のプロンプトの書き方ガイドには、こう書いてあります。「例は、Claudeの出力形式、トーン、構造を誘導する最も信頼性の高い方法の1つです」。

同じガイドは、AIを優秀だけど、あなたの会社のやり方をまだ知らない新入社員のように考えて、とも書いています。

たしかに、新入社員に「お休みのお知らせ書いといて」だけ頼んでも、困りますよね。でも「去年のはこれ。日付だけ今年にして」と言えば、すぐ書ける。AIも同じです。

そのまま使える頼み方の型

こんなふうに頼んでみてください。

うちの会社のお客さん向けに、年末年始のお休みのお知らせを書いてください。
言い回しと長さは、下の「去年の文」に合わせてください。
今年変わるのは、お休みの期間だけです(◯月◯日〜◯月◯日)。

<去年の文>
(ここに去年のお知らせを貼る。お客さんの名前や連絡先など、相手が分かる所は消しておく)
</去年の文>

ポイントは2つ。見本と指示を分けて書くことと、今年変わる所だけをはっきり書くことです。ガイドも、例はタグで囲んで指示と区別できるようにと書いています。上の「<去年の文>」の囲みがそれです。

見本が2〜3通あると、さらに安定する

ガイドは、いちばん良い結果のために例を3〜5個入れるよう書いています。ただ、お知らせ文なら毎年1通ずつしかないですよね。

私なら、去年と一昨年の2通で十分だと思います。似た文が2つあると、AIは「この会社はこういう書き方をする」を拾いやすくなります。見本が1通しかなくても、まずはそれで大丈夫です。

Claude以外の生成AIでも、見本を渡す考え方はそのまま使えると私は考えています。

直すのは自分。特に見るのは3か所

下書きができたら、細かく直さなくていいです。ただ、送る前に一度は通して読んで、次の3か所を重点的に見てください。言い回しの温度感が自分の会社らしいかも、そのときいっしょに見ておきます。

  1. 金額:見積の合計、値上げ後の価格。1桁違ったら大ごとです
  2. 日付と曜日:去年の曜日が残っていないか。お休みの期間が合っているか
  3. 宛名と会社名:「◯◯様」のままになっていないか。自社名が正しいか

文章が自然なぶん、数字や名前のずれを見落としやすい所です。ここだけは、毎回かならず人の目で見てください。

お客さんの名前は、入れる前に考える

もう1つ気をつけたいのが、見本に入っている情報です。私は、入れた文章がAIの学習に使われる設定、またはその可能性がある場合は、お客さんの名前が入った資料は入れません。

逆に、学習に使われない設定でも「何を入れてもいい」という意味ではありません。お客さんの情報は必要なぶんだけにとどめて、使うAIサービスの利用規約とプライバシーポリシーも一度見ておきましょう。個人情報保護委員会の生成AIサービスの利用に関する注意喚起も、確かめるのは学習の有無だけではない、という書き方です。

去年の文を貼るときは、宛名や担当者名だけでなく、住所・電話番号・現場名など相手が分かる所も「◯◯」に置き換えてから貼る。こうしておけば心配はかなり減らせます。学習の設定の見方は会社の資料を生成AIに入れていいのかの記事に、社員に配るルールの作り方は入力ルールは紙1枚でいいの記事にまとめています。

まず1通だけ、試してみませんか

ここまで読んで「全部の文をAIに」と思わなくて大丈夫です。

いちばん書くのが面倒な1通だけでいい。年末のお知らせでも、見積の送り状でもかまいません。

今日やることは1つ。去年出したその1通を、フォルダから探しておくこと。見本さえ手元にあれば、AIへの頼み方はもう上に書いたとおりです。

下書きはAI、直すのは自分。この分け方なら、書く時間はちゃんと本業に戻ってきますよ。

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